こんにちは、山本です。この週末、業界の知り合いと話していて一番盛り上がったのが「JC-STAR」でした。ちょうどこの7月に運用が一段進んだこともあり、私自身あらためて調べ直して、正直「これは他人事じゃないな」と背筋が伸びた話です。今日はそのひとりごとを。
そもそもJC-STARって何?

JC-STARは、正式には「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度」。経済産業省の方針のもと、IPA(情報処理推進機構)が2025年3月に始めた、IoT機器のサイバーセキュリティを星の数で見える化する仕組みです。家電の省エネラベルのセキュリティ版、と言うと分かりやすいかもしれません。
ネットにつながる幅広い機器を対象に、達成度に応じて★1から★4までの等級をつけ、QRコードから中身を確認できる。英国のPSTI法やシンガポールのCLSとの相互承認も進み始めていて、「日本の星」が海外でも通じる方向に動いています。制度としては、なかなかよくできています。
蓄電所こそ「IoTの塊」だと気づかされた

ここからが私の本音です。最初は「うちの再エネ事業とは少し遠い話かな」と思っていました。ところが調べていくと、蓄電池や太陽光のパワコン、つまりPCSがJC-STARの主戦場になっていた。SMAやハンファ、ニチコン、オムロンといったメーカーが、すでに続々とラベルを取得しているんです。
考えてみれば当然でした。系統用蓄電所は、EMS、PCS、遠隔監視と、どれもネットにつながる機器の集合体です。まさにIoTの塊。しかも系統に接続している以上、そこへのサイバー攻撃は、単なる一企業の被害では済まず、電力インフラそのものへの攻撃になりかねない。「安全の見える化」は、私たち開発する側にとって、どまんなかの話だったわけです。
2027年、ラベルのないパワコンは系統につなげなくなる

そして一番のポイントがここです。2027年4月の系統連系技術要件、いわゆるグリッドコードの改定で、太陽光や蓄電池を新しく系統につなぐには、JC-STAR★1を取得したPCS等を使うことが必須になる方向です。高圧は2027年4月から、低圧は同年10月から。起点は連系日ではなく接続契約の申込みだといいます。
つまりこれは、きれいな「見える化」の話にとどまりません。ラベルのないパワコンは、いずれ系統につなげなくなる。機器選定の前提そのものが変わる、私たち事業者に直接効いてくる制度変更なのです。
私はこの流れを歓迎しています。安さや性能だけでなく「星いくつ?」で機器を選ぶ日常が来れば、まじめに安全と向き合う事業者が正当に評価される。派手さはないけれど、確実に効いてくる。そういう静かな変化を、現場の当事者として、しっかり追いかけていこうと思います。

