こんにちは、山本です。5月も折り返しを過ぎて、再エネ業界は今週、長期脱炭素電源オークションの結果が公表されるという大きなトピックがありました。今日はその数字の意味を、現場の開発者として少しだけ書き留めておきたいと思います。
蓄電池の応札量が60%減った
2025年度の長期脱炭素電源オークションでは、蓄電池の応札量が前年比およそ60%減少。一方で、新設原発の落札もありました。脱炭素電源の調達という制度の中で、蓄電池の存在感が一度大きく後退したかたちです。
なぜ蓄電池の応札は萎んだのか
現場で蓄電所の開発を続けている立場から見ると、理由はおおむね3つに整理できます。一つは、20年間にわたる収益が事実上CFDで固定されることへの事業者側の慎重さ。二つ目は、リチウムイオン蓄電池のセル価格は落ち着いてきたものの、用地・系統工事・PCSなど周辺コストの高止まり。そして三つ目が、需給調整市場や容量市場、相対PPAなど「オークション以外の出口」が現実的な選択肢として成立し始めたことです。応札数の減少は、関心が薄れたわけではなく、収益モデルの選び方が分散しているサインだと捉えています。
独立系開発者として、踊り場をどう超えるか
私たちのように独立系で蓄電所を仕込んでいる事業者にとって、今回のオークション結果は決して悲観材料ではありません。むしろ「オークション一辺倒」の時代が終わり、需給調整市場での充放電運用、相対PPA、自家消費連動など、現場の運用力で差がつく局面に入ったということです。AI台帳のような業務効率化、運用最適化の積み上げ、用地リードタイムの早期確保。地味ですが、こうした足元の仕事がそのまま事業価値になります。
結びに
踊り場こそ、独立系の出番です。来週もまた、コツコツ積み上げていきます。

