こんにちは、山本です。蓄電所の話題が「補助金が当たった、落ちた」から、もう一段先へ進み始めた——そんな手応えを感じる一週間でした。今日は「お金の集め方」「置き方」「広げ方」、三つの変化が見えるニュースを拾います。
【ニュース①】資金調達の新潮流——補助金の外に道ができてきた
系統用蓄電所の資金調達が多様になってきました。今年4月には国内初となる系統用蓄電所のプロジェクトボンドが、みずほ証券・CHC Japan・オリックス銀行によって組成され、資本市場から開発資金を調達する道が開かれました。3月にはSBI新生銀行が電力市場販売型のBESS事業へプロジェクトファイナンスを実行。さらに環境フレンドリーホールディングスは長野・上田で2MW/8MWhの蓄電所を5月に試運転へ進め、運用資産およそ6兆円のNH-Amundiと新たなファイナンスモデルを組成しています。「補助金が当たるかどうか」だけが事業の生命線ではなくなりつつあります。
💬 440の見解:補助金は競争率が上がり「当たれば御の字」の世界になりました。資本市場やプロジェクトファイナンスで回す型ができれば、用地と系統さえ押さえた事業者に勝ち筋が出ます。私たちが用地の確保を急ぐ理由は、まさにここにあります。
【ニュース②】TESS×JR東日本——再エネ発電所への「蓄電池併設」を受注
テス・エンジニアリングが、JR東日本エネルギー開発から、秋田・にかほ市の象潟太陽光発電所への蓄電池併設工事を受注しました(6月23日発表)。容量は8.1MWh(8,146kWh)、PCS出力2,040kW、ダイヘン製の蓄電システムを20台設置し、納入は2027年3月の予定です。TESSグループにとっては初の再エネ発電所への蓄電池併設で、2030年までに「FIT太陽光のFIP転換+蓄電池併設」で累積施工150MWを掲げています。
💬 440の見解:単独の系統用蓄電所だけでなく、「既存の太陽光に後付けで併設する」案件も主戦場になっていきます。FIP転換と蓄電池はセットで考える時代。すでにFIT資産を持つ事業者にとっては、現実的で着実な一手になります。
【ニュース③】三栄産業、4ヶ所同時開発——分散という戦い方
三栄産業が、岡山・玉野、広島・福山、香川・三豊、熊本・荒尾の4ヶ所で、それぞれ1.9MW/8.2MWhの蓄電所を開発します(パワーエックス発表・6月19日)。既存の4ヶ所と合わせて計8ヶ所へ拡大する計画です。運開は岡山が2026年夏、広島・香川が秋、熊本が2027年春の予定。岡山案件の補助採択額はおよそ1億4,800万円で、各所にパワーエックス製「Mega Power 2700A」を3基ずつ導入します。
💬 440の見解:岡山・玉野はまさにパワーエックスの工場がある土地です。私も視察した現場が、こうして全国の分散開発の核になっていく。一拠点の大型より、中規模を複数押さえる戦い方は、中小事業者にこそ示唆が大きいと感じます。
まとめ
資金、併設、分散——三つとも「補助金の当落だけに振り回されない」ための工夫です。440も、用地の確保と系統の見極めを軸に、しっかり回せる蓄電所づくりを進めていきます。

