【7月29日のAI関連耳よりニュース】発電より送電がボトルネック。AIデータセンターと系統の話

AIを一度使うたび、その裏では誰かが電気を焚いています。今日は少し目線を変えて、「AIの電気代は誰が払うのか」という話を、再生可能エネルギーを生業にする立場から3本のニュースでお届けします。

【ニュース①】世界のデータセンター電力、2026年に26%増

▶ 世界のデータセンター電力消費は、2025年の447TWhから2026年は565TWhへと約26%増える見通しです。電力需要も104GWから132GWへ拡大し、主因はAI向けサーバーの普及とされています。

💬 440の見解:AIの便利さは、そのまま電力需要の急増として跳ね返ってきます。系統用蓄電所を手掛ける私たちにとっては「需要がきれいに読めた時代」の終わりを意味し、変動を吸収する仕組みの価値がむしろ上がっていきます。

ずらりと並んだGPU=AIの計算需要が電力を押し上げる

【ニュース②】日本のボトルネックは「発電」ではなく「送電」

▶ 国内のデータセンター新増設により、2034年度には2024年度比で年間需要電力量が約440億kWh、最大需要電力が約616万kW増える見込みです。制約は発電能力そのものより、送電網の整備が追いつかない点にあり、資源エネルギー庁もデータセンターの省エネ新制度を検討しています。

💬 440の見解:ここが日本の核心です。電気は「作る」より「運ぶ・貯める」が追いつかない。送電線の空きを待つ間、混雑を吸収して系統を支えるのが蓄電所の役割で、送電の壁こそが私たちの出番だと考えています。

変電所の大型変圧器=作った電気を運ぶ送電インフラ

【ニュース③】答えのひとつは「再エネ100%データセンター」

▶ ソフトバンクの苫小牧AIデータセンターは、道内の再エネ100%・地産地消型で稼働しています。NTTファシリティーズや日本郵船らは、洋上浮体型データセンターの実証を横浜港で開始しました(2026年3月25日)。

💬 440の見解:電気を遠くまで運べないなら、電気のそばにデータセンターを置く。「再エネ×立地×蓄電」の組み合わせで解く発想が、実証段階から現実解に変わりつつあります。私たちが取り組む用地・蓄電の話とも地続きです。

洋上風力=再エネ地産地消と洋上データセンターの可能性

AIの進化は、電力の話と切り離せません。私が系統用蓄電所に取り組む理由も、この「作る・運ぶ・貯める・使う」のどこかで生まれる綻びを埋めたいから。次にAIに何かを頼むとき、その裏側で動いている電気のことを、少しだけ思い出してもらえたら嬉しいです。

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