おはようございます、合同会社440の山本です。出張先のホテルで朝刊代わりにニュースを追っていたら、今週は再エネの「潮目」が動いた一週間だと感じました。今日は148MWの蓄電所・小田原の新モデル・賦課金4円台、まとめて3本いきます。

【ニュース①】オーロラ・エナジー・リサーチ、ヘキサ・エネルギーサービスの国内系統用蓄電所4件(計148MW)の経済性分析を支援
▶ 概要
英国オックスフォード発・欧州電力市場で広く使われる独立系の市場予測アナリスト「Aurora Energy Research(オーロラ・エナジー・リサーチ)」が、ヘキサ・エネルギーサービスが国内で開発推進する系統用蓄電池4案件(送電端容量計148MW、ハニカム1〜9合同会社)の経済性評価を支援。第1回長期脱炭素電源オークション(FY2023)採択案件で、2026年3月31日付で融資が実行されました。
148MWという規模は、中型ガスタービン100〜200MW級に相当し、仮に4時間放電型として運用した場合の放出電力量は約59万kWh級。これは一般家庭の平均消費0.4kWh × 約14.8万世帯時間ぶんに相当する大型インフラ案件です。
※4時間は仮定値です。長期脱炭素電源オークションの蓄電所要件は3時間以上とされており、4件の正確な放電時間スペックは一次資料未記載。
💬 440の見解:私たちが現場で日々悩む「市場収益の見立て」を、独立系の第三者アナリストが裏付ける時代に入りました。融資実行はレンダーが収益モデルを信用した証拠。蓄電所開発はもう「やる気」ではなく「分析力」で問われる段階です。
出典:PR TIMES(Aurora Energy Research株式会社プレスリリース・2026-05-08公開)
【ニュース②】REXEV、神奈川県小田原市で太陽光併設蓄電池の逆潮流モデルを開始(全国初の市域レベル「電力地産地消プラットフォーム」)
▶ 概要
EV充放電制御技術のスタートアップ「REXEV(レクシヴ)」が小田原市で、太陽光併設蓄電池からの逆潮流(蓄電池から系統へ電気を戻すこと)を伴う次世代エネルギーマネジメントを開始。東京電力グループ・京セラ・湘南電力等と連携し、全国初の市域レベル「電力地産地消プラットフォーム」を構築。出力制御の頻発やインバランス料金(計画と実需給のズレに課される精算金)リスクへの対応として、EV充放電制御技術を再エネ向けに展開します。小田原市は2019年から湘南電力・REXEVらと地域エネルギーマネジメントモデル事業の協定を締結しており、今回はその延長線上で「市域レベル地産地消プラットフォーム」として全国初の本格運用フェーズに進んだ位置付けです。
💬 440の見解:「売って終わり」だった再エネが、ようやく「賢く使いきって稼ぐ」段階に進んだ事例です。蓄電所単体ではなく自治体ぐるみで地産地消を組むのが2026年型の解。私たち440も自治体連携モデルを真剣に考える時期に入りました。
主要出典:株式会社REXEV公式プレスリリース / 小田原市公式「EVを活用した新たな地域エネルギーマネジメント」
補強出典:レスポンス(Response.jp・2026-05-11公開)
【ニュース③】2026年度 再エネ賦課金、初の4円台超え(4.18円/kWh)が5月検針分から適用
5月の電気料金明細を見て「あれ?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
▶ 概要
2026年度の再エネ賦課金単価が4.18円/kWh(前年度3.98円から+0.2円増)に設定され、5月検針分から2027年4月検針分まで適用されました。初の4円台突入で、家庭・事業者の電気代負担増の要因の一つに。具体的な影響額の目安としては、月400kWh使用の一般家庭で年間約960円増(400kWh × 0.2円 × 12ヶ月)、月10万kWh使用の高圧需要家で年間約24万円増(10万kWh × 0.2円 × 12ヶ月)と見込まれます。同時にFIT/FIP制度も2026年度から50kW以上の太陽光がFIP対象に拡大、地上設置は2027年度以降FIT/FIP対象外となる制度的転換期に入りました。
💬 440の見解:賦課金の4円台突入は再エネ普及が進んだ証であると同時に、国民負担議論が再燃する火種でもあります。事業者目線では「自家消費+蓄電池」の事業性が一段上がる局面。私たちは負担論争ではなく、解の側に立ち続けたいと思います。
出典:経済産業省プレスリリース(2026-03-19公表・2026-05検針分から適用)
148MW・小田原・4円台。数字の裏にあるのは、「再エネ事業者が次に何を仕込むか」という問いだと思います。来週火曜も、地方のリアルから一本お届けします。

